どのような工程で屋根塗装が完了するのかご存じですか。
工程が理解できていると塗装会社が普通と異なったことをしているときに気付けます。
屋根塗装で失敗しないための注意点も工程とあわせてご紹介しています。
プロに任せていれば失敗することは少ないのですが、ご自身で屋根塗装の知識があるかないかで安心感が異なりますので、屋根塗装を初めて行う方はぜひご覧ください。
□屋根塗装の工程を確認!
1.近隣挨拶
屋根を塗装するにあたって足場の組み立てや車の出入りなどで近隣の方々へ迷惑をかけてしまうことが予想されます。
そのため、近隣挨拶で工事の内容や期間などを説明し、トラブルを未然に防ぎます。
挨拶は一般的に工事が始まる1週間前から前日までに行っておきます。
挨拶は塗装会社の方で行いますが、不安な方は挨拶に伺ってほしい範囲や必ず挨拶しておいてほしい方などを相談しておくと良いでしょう。
2.足場の設置
高所での作業のため、安全のために足場を設置します。
足場を組み立てるときにどうしても金属音が出てしまいます。
騒音が気になる方は住まいにいる必要があるとき以外、外出しておくようにしましょう。
足場が駐車場にまで及んでしまう場合、万が一にもお車を傷つけてしまっては大変です。
お車を移動すると塗装会社も安心して工事できます。
どこまで足場が組まれるのか、車を移動する必要があるのか事前に確かめておくようにしましょう。
車以外にも足場を組み立てる際は邪魔になる物を離れた場所へ移動させます。
放っておくと塗装会社側で移動が行われるため、大事なものはご自身で動かしておくようにしましょう。
3.高圧洗浄
塗料の付着を良くするために屋根にこびりついているカビやコケ、藻を高圧洗浄で洗い流していきます。
洗浄で濡れてしまうため天候、気候によっては乾燥するまで期間を空ける場合があります。
4.釘打ち、コーキング処理
多くの屋根には棟板金(むねばんきん)と呼ばれる部材が使われています。
7年から10年ほど経つと少しずつ抜けていくため、塗装前に釘を再度打ち込んで抜けるのを予防するためにコーキング処理を行います。
5.下地処理
雨風や紫外線による影響を受けやすい屋根にはひび割れや欠けがあることが多いです。
日常的に見えない部分であるため気付かないうちに被害が大きくなっている場所もあるでしょう。
そんなひび割れや欠けはコーキングで補修します。
割れが大きくコーキングで補修しきれない場所は屋根を差し替えます。
6.養生
塗料がついてはいけない箇所にシートを貼る作業を養生と呼びます。
養生をしてしまうと基本的に窓を開閉できなくなります。
どうしても開けたい窓がある場合は予め塗装会社に相談しておくようにしましょう。
7.下塗り
屋根塗装は基本的に「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回塗りです。
下塗りは主に屋根材と上塗り塗料の接着を良くしたりひび割れを補修したりする役割があります。
品質、仕上がりに大きく関わる大切な工程です。
8.縁切り
屋根の隙間を確保するための部材を入れます。
スレート屋根にのみ生じる工程です。
9.中塗り、上塗り
2回塗料を塗ることで厚みが出て耐久性が向上します。
それぞれの塗装段階の間に乾燥期間を設けます。
10.確認、手直し
塗り残しや塗りムラがないか最終確認します。
足場が撤去されると塗り直しの対応が難しくなりますので、撤去される前にきちんと確認しておくようにしましょう。
11.足場解体、清掃
足場を解体してお庭を掃除します。
これで屋根の塗装工事は終了です。
□屋根塗装の工事期間中に注意すべきポイントとは?
1.作業しているところを見に行く
たまに作業をしている所を見に行きましょう。
希望とのズレが生じていればすぐに直せます。
2.工程通りに進んでいるか確認する
見るだけでなく、直接確認してみましょう。
作業中でも作業終わりでも何の作業をしているのか確認してみてください。
今どんな工程をしているのか把握しているだけで安心感が違います。
3.縁切りをしているか確認する
縁切りが行われていないと雨漏りが起きる可能性が高くなってしまいます。
ご自身では屋根にのぼって確認できないため職人さんに確認してみてください。
□屋根塗装工事中はどうやって暮らせば良い?
1.換気やエアコンはどうするのか
窓は上でご紹介した通り基本的に開けられません。
しかし、エアコンは通常通り使えます。
室外機に養生が被ってしまうこともあるのでエアコンが使えるかどうかは確認しておくようにしてください。
2.洗濯はできるのか
外で干してしまうと塗料の臭いや塗料自体が付着してしまう可能性が高いです。
基本的には、工事中は部屋干しかコインランドリーでの洗濯をおすすめします。
3.職人さんにトイレを貸す必要があるのか
基本的に職人さんは住まいにお邪魔することはありません。
トイレを貸し出さなくても良いですし、お茶を出さなくても問題はありません。
4.雨が降ったらどうするのか
雨の日は落下の危険があるため工事が中断されます。
中断が原因で工事が延期しても追加料金はかからないので安心してください。
5.工事をしている日中は住まいを空けて良いのか
留守にしていても大丈夫です。
留守中の不安がある方は事前に相談しておくようにしてください。
□まとめ
屋根塗装の工程をご紹介しました。
1.近隣挨拶
2.足場の設置
3.高圧洗浄
4.釘打ち、コーキング処理
5.下地処理
6.養生
7.下塗り
8.縁切り
9.中塗り、上塗り
10.確認、手直し
11.足場解体、清掃
これらの手順を踏んで屋根塗装は完了します。
屋根塗装が初めてで分からないことが多いと思いますが、分からないままにすることは失敗の原因になります。
納得のいくまで塗装会社に相談、質問をしましょう。