「外壁塗装の艶について悩んでいる」
「艶が外壁の性能に与える影響を知りたい」
このようにお思いの方はいらっしゃいませんか。
そこで、今回は艶の基本知識、耐用年数との関係、メリット・デメリットをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
□艶の基本知識とは?
まずは、艶の基本的なことについて以下でご紹介します。
実は塗料に関して艶がある、ないについて明確な基準があるわけではありません。
一度昔基準を設けようとしましたが、あまり塗料界隈に浸透せずに今現在の状態になっています。
しかし、目安は存在しており、外壁に当たる光が100だとして反射する光の量が70以上であれば艶ありとされています。
60前後であれば七分艶、35前後であれば五分艶、15前後であれば三分艶、5以下であれば艶消しと言われます。
これらを見て分かる通り、かなりの七分、五分、三分それぞれの間にかなりの空白が存在しています。
その理由は六分艶、四分艶などの塗料が出ていないことにあります。
では、どこで艶を選ぶのでしょうか。
艶は塗料を選んだ時に既に決まっています。
なかには艶消しできない塗料があります。
後から、艶を抑えたいと希望されてもできても三分までしか艶を抑えられないという塗料があります。
そのため、塗料を選ぶ時は色だけを選ぶのではなく、艶あり、艶なしかも選ぶようにしましょう。
□艶あり艶なし塗料と耐用年数の関係とは?
艶あり、艶なしどちらの方が耐用年数が長いのでしょうか。
答えは艶ありの方が長いと言われています。
では、なぜ艶ありの方が耐用年数が長くなるのでしょうか。
以下で理由をご紹介します。
1つ目の理由は表面がなめらかであるということです。
艶あり塗料は艶なし塗料に比べて表面がなめらかになっています。
なめらかであるため、汚れの原因である砂ほこりや排ガスなどの物質が外壁に付着しにくくなります。
汚れが付着していると見た目が悪く見えるだけでなく、外壁の寿命も短くなってしまいます。
2つ目の理由は調整剤が入っていないからです。
艶なし塗料は艶あり塗料にフラットベースと呼ばれる調整剤が混ぜられて艶がけされています。
必要ではないものを塗料に混ぜて塗装しているため、全体的に塗料としての完成度が下がってしまいます。
結果、同じ塗料で艶だけを変更する場合、艶ありの方が耐久性が高くなります。
□艶あり、艶なしそれぞれのメリット・デメリットとは?
*艶がある場合
メリットは以下の通りです。
・汚れが付きにくい
・外壁に立体感が生まれる
・塗料の性能を発揮できる
艶あり特有のツルツルした表面には汚れが付きにくい特徴があります。
また、外壁材としてサイディングを選んだ場合、サイディングの凹凸が強調される視覚効果ももたらします。
住まいに立体感を出したい方には嬉しいメリットになります。
デメリットは以下の通りです。
・年数が経つと艶が消えてしまう
・安っぽく見えてしまう
・派手な仕上がりになる
艶が完璧にもつのは2から3年程です。
2から3年程経つと徐々に艶が消え始めていきます。
外壁塗装は費用がかかるため3年に1回行うのは難しいです。
塗料の劣化も考えると約10から15年に1度行うのが妥当でしょう。
そのため、次回の塗り替えまでの12年程は艶が消えかけている状態になってしまいます。
また、適度な艶であれば上品に見えますが、あまりにも艶がありすぎると素材が安っぽく見えてしまいます。
艶があるにしてもどれくらいの光沢にするのか慎重に選びましょう。
目立つ色で艶ありを選ぶ場合も注意が必要です。
人によっては派手すぎる印象を受けます。
光沢を下げるか色を控えめな色に変更するか対処しましょう。
*艶なしの場合
メリットは以下の通りです。
・高級感のある落ち着いた仕上がり
・和風の住まいに合う
・艶の変化がない
艶けし特有のマットな仕上がりは住まいに高級感を与えてくれます。
また、落ち着いた印象になるため、周囲の住まいに溶け込みやすくなっています。
これら2つの印象は和風の住まいにマッチしています。
和風の住まいを建てたい方はぜひ艶なしを選ぶようにしましょう。
さらに艶ありのデメリットである艶が消えていく心配をしなくても良いことも嬉しい点です。
新築同様の見た目が長持ちすることでしょう。
デメリットは以下の通りです。
・汚れやすい
・耐候性が低い
・地味な印象になる場合がある
艶なしの外壁の表面はざらざらしています。
そのため、汚れが凹凸にひっかかりやすくなっています。
耐候性が低いこともあり、外壁の変色・劣化が進みやすくなります。
艶がまったくない場合、色によっては地味な印象を受けてしまうことがあります。
少し艶を出すか、色を工夫するかで個性を出しましょう。
□まとめ
艶あり、艶なしについてご紹介しました。
色と同じくらい艶は外観の印象に影響を与えます。
この記事が艶あり、なしかを選ぶ指標になれば幸いです。
また、この記事について何かご不明の点があればお気軽にご相談ください。