外壁の部分補修とは、劣化や不具合が生じている部分だけを補修し直す工事のことです。
外壁全体を補修し直すより安価かつ短期で実施できるため県としている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、外壁の部分補修の種類と注意点を紹介します。
□外壁の部分補修とは?
1.クラック(ひび割れ)補修
地震や地盤の動きによって発生する外壁のひび割れは、その大きさによって補修の必要性が変わります。
0.3mm未満のひび割れであれば、業者に確認してもらうだけで済む場合がほとんどです。
しかし、1mm以上のひび割れがある場合は、家屋に何らかの欠陥が現れている可能性が高く、専門家の調査後に補修しましょう。
特に3mm以上のひび割れがあれば、緊急性が高く、速やかに補修が必要です。
2.コーキング補修
建物が劣化すると、外壁材の間にできるすき間から亀裂やひび割れ、雨漏りが発生しやすくなります。
コーキング補修は、このようなすき間を埋め合わせる方法です。
ただしコーキング材にも寿命があり、約10年で劣化するため定期的な補修が必要です。
3.部分塗装
外壁の一部分が劣化している場合、その部分だけを塗装する方法もあります。
これは、全体的な塗装よりも費用を抑えられるメリットがあります。
4.サイディングのビス打ち
サイディングボードが浮いたり反ったりする場合、ビスを追加で打ち込むことで補修が可能です。
ビス打ちは、症状が軽度である場合に特に有効です。
□外壁塗装の部分補修の注意点
1.原因調査を行う
部分補修を行う前に、傷みの原因をしっかりと把握することが重要です。
例えば、軒天にシミが出てきた場合、単に塗装で補修するのではなく、雨漏りの可能性まで調査する必要があります。
原因を把握しその原因自体をきちんと補修しましょう。
2.足場代を考慮する
部分補修でも高所での作業には足場が必要となり、その設置費用が別途かかる場合があります。
外壁全体を補修するときよりは足場代が抑えられますが、部分補修を繰り返すと足場代が積み重なるため、注意が必要です。
3.美観への影響
部分補修は、補修しなかった部分との差で中途半端な仕上がりになることが多く、建物全体の美観を損ねる可能性があります。
特に目立つ場所での補修は、範囲を工夫して行うことが求められます。
4.次々と発生する工事の抑止
目立つ場所の部分補修を行ったとしても、数年後に他の箇所も劣化も目立ち補修する可能性が高いです。
そのため、全体的な劣化状況を確認し、部分補修か全体補修かを慎重に選ぶ必要があります。
□まとめ
外壁の部分補修には、クラック補修やコーキング補修、さらに劣化部分の部分塗装やサイディングボードのビス打ちなどの種類があります。
外壁の部分補修は、費用を抑えつつ劣化した箇所を修復する有用な手段ですが、多くの注意点が伴います。
原因調査から足場代、美観への影響に至るまで、多角的な視点での検討が必要です。
外壁の状態や予算に合わせて、全体補修か部分補修か自分に合った方法を選びましょう。