屋根の雨漏りは、住んでいる人にとって深刻な問題です。
せっかく屋根塗装をしたのに、雨漏りが止まらないとがっかりしますよね。
「屋根塗装で雨漏りが止まらないのはなぜ」
「一体どうすれば雨漏りを直せるの」
この記事では、屋根塗装で雨漏りが止まらない理由と、適切な雨漏り対策について解説します。
雨漏りの原因が分からず、費用対効果の高い修理方法を探している家主さんは、ぜひ最後まで読んでみてください。
□屋根塗装で雨漏りが止まらない理由
屋根塗装は、雨漏りを止めるための方法ではありません。
屋根塗装の主な目的は、屋根材の保護、美観の維持、機能性向上です。
雨漏りを解決するには、適切な対策が必要になります。
屋根塗装で雨漏りが止まらない理由は、大きく分けて3つあります。
1:塗料自体に防水性能はない
屋根塗装で使われる塗料は、撥水性能はあっても防水性能はありません。
撥水とは、水をはじくことです。
撥水加工の服のように、ある程度の雨量であれば表面ではじかれて水が外に排出されます。
しかし、大量の雨を受けると水を通してしまう可能性があります。
一方、防水とは、水を防ぐことです。
学校のプールの青い部分のように、防水された箇所は基本的には劣化しない限り水を通しません。
雨漏りは塗装で止まると思っている人は、撥水と防水の違いを理解していないことが多いです。
2:屋根塗装ではひび割れは直らない
屋根や外壁から雨漏りする原因として多いのが、ひび割れから雨が浸入するケースです。
ひび割れを塞げば雨漏りが直ると思いがちですが、塗装ではひび割れは直せません。
塗料には、物と物をくっつける性質がなく、ひび割れを塞ぐことは本来の目的ではありません。
小さなひび割れ(幅0.3ミリメートル未満のヘアクラック程度)であれば塞がる場合もありますが、雨漏りの原因となるひび割れはもっと大きいことが多いです。
また、一時的に雨漏りが止まっても、ほぼ確実に繰り返します。
3:屋根は雨を100%遮断できない
屋根を取り替えれば雨漏りが止まると思う人もいるかもしれません。
しかし、そうとは限りません。
建物は、屋根だけで雨漏りを予防しているわけではありません。
建物はもともと、少量の雨が屋根の内側に入ってしまう構造になっています。
屋根は多くの雨を遮断していますが、完全に雨を防ぐことはできません。
そのため、雨漏りが発生する可能性は常にあります。
□雨漏り修理の適切な方法とは?
雨漏りを解決するには、まず原因を特定することが重要です。
原因が特定できれば、適切な修理方法を選択できます。
雨漏りの原因別に適切な修理方法をまとめました。
1:屋根材の劣化
スレートやセメント瓦など、経年劣化によってひび割れや破損が発生している場合は、屋根材の修理または交換が適切な修理方法です。
2:防水シートの劣化
防水シートが破れていたり、剥がれていたりする場合、 防水シートの補修または交換が適切な修理方法です。
3:雨どい詰まり
雨どいが詰まって水が流れず、屋根に水が溜まっている場合は、雨どいの清掃または修理が適切な修理方法です。
4:シーリングの劣化
建物の隙間を埋めるシーリングが劣化し、そこから水が浸入している場合はシーリングの打ち替えが適切な修理方法です。
5:その他
上記の他に、屋根の構造上の問題や、施工不良など、様々な原因が考えられます。
専門業者に診断してもらい、適切な対策を検討しましょう。
□まとめ
屋根塗装は、雨漏りを止めるための方法ではないため、その点では注意が必要です。
雨漏りを解決するには、原因を特定し、適切な修理方法を選択することが重要です。
この記事が、雨漏りでお困りの方の参考になれば幸いです。